バナナでもわかる話

計量経済学・統計学が専門の大学院生です。統計学・経済学・投資理論・マーケティング等々に関する勉強・解説ブログ。ときどき趣味も。極力数式は使わずイメージで説明出来るよう心掛けていますが、時々暴走します。

価格競争は悪手中の悪手

よく、「他社より安く」なんて話を聞きますが、特殊な状況でもない限り基本的に価格競争は行うべきではないと言われます。


今回はその話をします。


基本設定

簡単な状況を考えてみます。
商品Aを作るのに300円かかるとします。
これを900円で売ることで、今600円の利益を出しているとします。

競合の設定

ここで、急に競合が現れ、商品Aと全く同じ商品Bを売り始めたとします。
この商品Bを作るのにも300円かかります。
これを900円で売ることで、今600円の利益を出し始めました。

消費者目線

消費者的には商品Aでも商品Bでもどちらでもいいので、現状より安いものを購入したがるとします。

全く同じではなくとも消費者目線からしたら「別にどっち買っても良い」と思える商品なんていっぱいありますよね。


そこでぱっと思いつくのは「商品Bより安く売ってやろう」みたいな戦略です。


価格競争の発生

標的顧客も同じで、市場の取り合いをしているような状況で、商品のクオリティや宣伝ではなく価格で勝負しようと考え、競合もそれに乗っかることで価格競争が発生します。
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互いに譲らず価格競争の結果、ほとんど利益が出ない価格まで落ちてしまいました。
しかも、結局価格競争を行う前の方が利益が高いですね。



価格競争に陥ると理論上このような結果になってしまうので、価格競争は悪手だと言われるわけですね。


まあ実際には流通チャネルや固定ファンの存在等様々な変動要因がありますから、価格の違いだけで購入者0人になるなんて状況はまず無いわけですが、少なくとも価格競争で理論上の結果と似た状況に陥ることは容易に想像できると思います。