バナナでもわかる話

開設当初は計量経済学・統計学が専門の大学院生でした。今はデータを扱うお仕事をしています。統計学・経済学・投資理論・マーケティング等々に関する勉強・解説ブログ。ときどき趣味も。極力数式は使わずイメージで説明出来るよう心掛けていますが、時々暴走します。

季節外れだけど、昔あった不思議なことをつらつら語ろうと思う

私、塾講師のアルバイトをしてるんですけど、
ついこの間塾の休憩時間に高校生の生徒から

「先生、俺何度か不思議な体験したことあんねん。聞いてや。」

と言われて、急に怖い話を聞かされた。まあそれは良いんだけど、その後に「先生も何か不思議な体験したことないの?」と聞かれ、

咄嗟に「ん~。俺は無いなあ、霊感無いのかなあ。」なんて返したところで授業開始のチャイムが鳴り、その話はそこで終わってしまった。


その後色々考える中で、「あぁ。あったわ。」と思ったので書いてみようと思う。

話に入る前に、こういうこと書くとオカルト断固否定警察から「妄想乙」だとか「オバケなんて嘘さ~」だとか色々言われそうなので自分のオカルトに対するスタンスを語っておく。
そんなスタンス興味ないから、不思議な話聞かせろ!という方は「本題」という見出しのところから読んでもらえるとありがたいです。


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スタンス

自分は、基本的にオバケやらあの世やらその辺の類の物は、全てフィクションの類だと思っている。
不思議な体験をしました話は大抵、気が動転していたか、物理的な現象か、時間の経過による誤認か、明石家さんまのいう所の脚色か、はたまた本当に創作かいずれかだと思っている。

というのも、オバケやあの世やらが存在する仕組みが全く想像出来ないからで、
例えば人間の意識や記憶は脳内を流れる電気信号で~とか言われると、化学やら生物やらに全く詳しくない私でも、まあそういうもんかと納得出来るのだけど、オバケの話となると急に念が~みたいな話になって、存在すら確認出来ない(計量できない)物で説明されても...となってしまう。

でも、じゃあそういう類のものを全否定する立場かと言うとそういうわけでもなくて、まあ存在を証明することも出来ない一方で、存在を否定することも出来ないよねなんてことも思っている。もしかしたら計量できないだけで霊体みたいなものはあるのかもしれないし、まだ計量出来ない一部の人間の特殊な能力として霊体を見る能力が備わっているのかもしれない。

そして何より、そういう類の存在を肯定することも否定することも出来ないならば、自分が信じたい方を信じれば良いじゃないなんてことも思っていて、自分の身内が亡くなったとして、その心の拠り所の一つとして、霊体の存在を肯定するのもアリだよななんて考えている。

で、そういうわけだから私は、

気持ちとしては、そういうオカルトが実在してくれた方が嬉しいけど、仕組みはよくわからないから多分無いんじゃないかというスタンスで日々暮らしている

のです。


本題

オカルトも信じていないような人間が不思議なことをつらつら書くんじゃないと言われそうだけど、
自分としては外に出して積極的に昇華(消化?)していきたいと思っているので許してほしい。

ちなみに今回書く不思議なことは2つ。いずれも私の身内で起こった話。


まず私の母方の祖父が入院していた時の話。もう10年近く前の話になるのですが、私の祖父が肺ガン?腫瘍?なんかとにかく重い病気で入院しました。当時の私は小学校の高学年くらいのとしで、あまりよくわかっていなかったのですが、どうやらとにかくかなり悪いらしい。

ところで私の祖父、意識はある程度しっかりしているのだけど、もうそこそこ頭もボケてきているので、私を見ても咄嗟に名前が出てこない。
私がお見舞いに行くと、まず初めに「おっ....おぉ!!よく来た。モ...モカ!」と言ってきます。

モカとは私の飼っている犬で、ダックスフント。
祖父はこのモカが大好きでいつも散歩をさせていたのです。

で、まあ私はモカじゃないし、祖父も、モカとは言ったは良いものの「モカではないよな....」となるのか次に、
私のオジサン(祖父の息子、私の母親の兄貴)の名前が出て来て、私の母親の名前が出て来て、最後にかろうじて絞り出すかのように私の名前を言い当てる。毎度そんな感じでした。

そんなある日のこと、お見舞いに行くと祖父の容体が悪化していて、医者に私の母と祖母が呼び出されました。
そこで「今夜が山場です。万が一がありますので、覚悟しておいてください。なんでしたら、今晩はご家族の皆さん泊まっていっても構いませんよ。」

とは言え連日の泊まりで祖母は疲れていたので、自宅へ。
私の母親と私が泊まることになりました。
毎回交代で泊っていた祖母や母親曰く、祖父は寝言を言うような人ではないとのこと。そういうわけでその晩も病院は静寂に包まれ、まあ特に何もすることも無いので私は当時はまっていたDSをポチポチ。祖父の部屋が一人部屋だったのか集団部屋だったのかは、あまり記憶が定かではないので覚えていませんが、まあ睡眠の妨げになるので電気は消していて、ただ真っ暗でも怖いので電気スタンドで小さな明かりをつけていました。


長い静寂の中、深夜の2時頃でしょうか。
急に祖父の目がバチッと開いて、

「モカッ!!」

と大声をあげました。なんだなんだと思ったらそれに続けて

「我が儘を言うんじゃない!!橋を渡って向こう側に行くんだ!!!!」

普段寝言も言わないし、何ならボケていて言葉も快活には出てこない祖父が寝言で、しかも大声で、そんなことを言ったんです。
どうやら散歩をしている夢を見ているよう?なのですが、、、、目も開いてるし、よくわからん。

どうしてもこの状況と相まって、橋?....渡る.....?川.....?と、三途の川が連想されてしまい、もし夢で三途の川を渡ろうとしているのであれば呼び止めなければならない!そんなことを思いました。当然母親も同じような連想をしたようで、声をかけようと母親が動いた直後。

「そうか....それなら今日はやめとこうか」

そう言って寝言は収まり、また目を閉じて寝息を立て始めました。
よっぽどモカが嫌がったのでしょうか。まあ仮に三途の川だとすれば、それはそうです。
モカは当時まだ病気もしていないし到って健康体。三途の川を渡る理由なんてありませんから。

なんだったんだ....不気味だなあなんて思って夜が明け、
次の日、お医者さんが検診をしたところ

「すごく不思議なんですけど、急に悪性の腫瘍が無くなりました。様子見と体調も考えて今後数日か検査入院になりますが、もう大丈夫かと」

とにかく良かった!と思う一方で夜中の寝言が気にかかり、祖父にそんな寝言を言ったか聞いても「そんなの記憶にない」の一点張り。山場を越えたからといって、そんな急に腫瘍が全部なくなるものなのか?よくわからないけど医者も不思議がっている様子。

これ以降、私の母と母方の祖母と私の間で、「生者(犬?)であったモカが祖父を助けてくれたんだね」なんて語り草になりました。


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もう一つ不思議な話。
さっきの話で出てきた私の母親ですが、実はその祖父よりも早く亡くなりました。末期のガンでした。
上の話から数年後。私が中学3年生の頃だったと思います。
これはその頃に私にではなく、私のオジサン(私の母親の兄貴)に起こった話です。
もう私の母親が末期のガンであることは、私と私の母親以外には周知の事実だったようで、皆いざという時は心得ておくようにとの準備はあったわけですが、そうはいってもガンにも進行速度というものがあるので、お医者さんも「とりあえずまだ大丈夫だとは思います。」なんて話を私の父親と母方の祖母にはしていたそうです。

私の家族は当時北海道に住んでいて、母が入院していた病院も北海道の病院だったんですが、私のオジサンだけは東京に住んでいるんですね。

ところでこのオジサンですが、かなりの呑兵衛で、毎晩毎晩お酒を飲んではひっくり返って就寝。朝起きて仕事にいって、晩になったらお酒を飲んでひっくり返って就寝を繰り返している人なんです。

そんなおじさん、ある時急に一睡も出来なくなったそうで、お酒を飲んでも何をしても一向に眠くならない。
まあそういう日もあるだろうとその晩は寝ずに終わったわけですが、なんとその次の日も眠くない。これはちょっとおかしいぞと思いつつ、無理やりベッドに入るもやっぱり寝れない。

3日目になり、これは何かがおかしいと病院に行って薬を貰ってきたそうなのですが、やっぱり寝れない。

寝れないどころか眠くもない。

そしてとうとう、これは何かがおかしいと私の母方の祖母に電話をかけ、私の母親の様子を尋ねたそうです。
「何か容体が急変してたりしていないか。流石にこんなに寝れないのは、おかしいし、何かがあるに違いない」なんて。
そうすると私の祖母は

「お医者さんが、まだ大丈夫だろうから心配いらないよって言ってたよ。」

祖母は実際そう聞いていたようなので、そのように答えたそうです。しかし、おじさんとしてはこの不可思議な現象はオカルト的な何かに違いないと、「やっぱり仕事休んでそっちに戻るよ。」と言ったところ、私の祖母は

「本当に大丈夫だから、危なくなってきたらお医者さんが教えてくれるようにもなってるし、まだ大丈夫だから」

オジサンは渋々受け入れましたがやっぱりその日も寝れなかったそうです。

この話は全てオジサンから聞いた話なのですが、その電話をした翌日が私の母親の亡くなった日だそうで。
その日は急に眠気が襲ってきて、ぐっすり眠れたみたいです。


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どちらの話も偶然だと言われればその通りで、1つ目の話は偶然山場と寝言が重なっただけ。2つ目の話はオジサンが不安に思って不眠症になった時期と、電話をかけた日と急な容体悪化が重なっただけ。そう考える方が合理的なような気もするのですが、どうにも不思議だなとは思います。

オカルトだと思うか、偶然だと思うかは人に寄りけりというところでしょうか。