前回までで因子分析がどういう場面で使われるのか、どういうイメージを持てばいいのかといったことを解説しました。
過去記事はこちら。
因子分析のイメージ
【初心者向け】スピアマンの2因子説って何? - バナナでもわかる話
【初心者向け】因子分析とは何か - バナナでもわかる話
どうやって使うか
【初心者向け】Rで因子分析をやってみる - バナナでもわかる話
どういう場面で使われるか
【初心者向け】因子分析をマーケティングに活用する - バナナでもわかる話
そもそも統計学全般についてオススメの書籍が知りたい人はこちら
純文系の私がガチガチの統計学を習熟した方法と経緯 - バナナでもわかる話
しかし、結局因子分析って、自分で色々使ってみて、色々な本を読んでイメージをつかむっていうのが最も大事なことだと思うんです。
そこで、このカテゴリの締めくくりとして、今まで私が読んだ本を紹介することで、レベルに合わせた勉強方法を紹介していこうと思います。
今回の書籍紹介のテーマは
とにかく使いこなせるようになること
とします。
というか、数学的な説明が丁寧に書いてあるようなしっかりした和書って、少なくとも因子分析に関しては少ないんですよね。なんででしょう。そういうわけなので、「「使用」」に注力して紹介していきます。
更に、因子分析はやはりマーケティングと心理学に活かされる印象があるので、その辺について詳しく書いてある書籍も紹介できればなと思っています。
あと、最後の方でひっそり、数少ない数学的に面白い本も紹介しています。
超初心者向け
「とにかく因子分析って何だ?どういうところに気を付ければいいんだ?何に便利なんだ?分かりやすく教えてくれ」
といった要望に答えてくれる入門書を紹介します。
・マンガでわかる統計学 因子分析偏
もう何度も同じことを言っていますが、やはり漫画はわかりやすいです。厳密性とかそういうのは一旦忘れて、イメージをつかむっていうのは大事だと思うんです。実際これを読むだけでかなりイメージが掴めます。そして、どういう使い方をするのか、何に気を付けたらいいのか、どういう仕組みなのかといったところもまんべんなく教えてくれます。
・誰も教えてくれなかった 因子分析
これは売り文句の通りですが、数式はほとんど出てきません。そのため、数式アレルギーの方でもサクサク読むことが出来て、特に使い方を学ぶことが出来る本です。数式アレルギーの方には本当にオススメの一冊なのですが、逆に数式で教えてほしいという方はあまり向かないかもしれません。
・とある弁当屋の統計技師2 因子分析大作戦
完全に一個の物語の中で因子分析について教えてくれるというところが良いですね。イメージもつかめて、物語としてもすんなり読めて、しかもどういう使い方をすればいいのか、因子分析とはどういったものなのかといったことを細やかに教えてくれる良書です。
とにかく分析をしたい人向け
・因子分析入門 Rで学ぶ最新データ分析
これは個人的に読み尽くしました。Rユーザーには是非オススメしたい本です。メチャメチャわかりやすいし、難しい話はないし、かなり使えるようになることを目的においている本になります。
・例題とExcel演習で学ぶ多変量解析: 因子分析・コレスポンデンス分析・クラスター分析
Excelユーザーの方なら、これ一択かなといった印象の有名本です。因子分析の他にもクラスター分析等多変量解析をExcelで学べます。例題豊富なところが良いと思います!
目的別使えるようになりたい人向け
ちょっとしっかり齧りたい人向け
・因子分析
しっかり因子分析について学びたい人向けの数少ない和書です。多少説明が荒いところがあるので、数学(特に線形代数)に馴染みのない人にはオススメしません。
しっかりガッチリ因子分析関連の理論を勉強したい人向け
ここから下はガチガチにやりたい人向けです。そうでない人は参考程度にしてください。
・グラフィカル多変量解析―AMOS、EQS、CALISによる 目で見る共分散構造分析
数少ない、因子分析についてしっかり書かれている和書です。著名な方々が書かれた本なので、内容も厳密でしっかりしています。
・Factor Analysis as a Statistical Method
所謂名著です。昔から読まれている本で、因子分析について研究するなら一度は目を通すはずというレベルで有名です。
こんな感じでしょうか。後半二冊はガチプロを目指す人、もしくはガチプロの世界はどんなもんなんだろうといった興味で買う人のための本です。
因子分析は、冒頭でも述べましたが、結局自分で手を動かさないと使いこなせません。
また、自分で仮のデータを探してくるのも難しいところですが、そういう道具も本だと揃っているので、そういう点でも便利ですね。
実際調べてみるとわかりますが、因子分析を試すためのデータセットって中々落ちていません。
そういうわけで、ブログでは雰囲気を紹介しましたが、実際に深く知りたいなら一冊か二冊くらい本を買って手を動かしてみるべきかなとは思います。
とりあえずこれにて因子分析カテゴリ記事は終了です。
時々、気が向いたときにまたあげるかもしれませんが、とりあえずこんな感じで。