バナナでもわかる話

開設当初は計量経済学・統計学が専門の大学院生でした。今はデータを扱うお仕事をしています。統計学・経済学・投資理論・マーケティング等々に関する勉強・解説ブログ。ときどき趣味も。極力数式は使わずイメージで説明出来るよう心掛けていますが、時々暴走します。

IT初心者でもわかるビットコイン取引とブロックチェーンの仕組み

ビットコインの仕組みを説明しようのコーナーやってきます。

ちなみに前記事はこちらになります。適宜参照してください。
ビットコインの仕組みを徹底解説するカテゴリー始めます - バナナでもわかる話

【初心者向け】ビットコインシステムとハッシュ値 - バナナでもわかる話

ITについて何も知らなくてもわかる「P2Pとは何か」 - バナナでもわかる話


それでは満を持してブロックチェーンの仕組みの概要を説明しようと思います。




登場人物紹介

今回は、登場する人が多いので適当に名前を付けておきます。

まず、仮想的にビットコインを取引する「太郎君」「次郎君」「三郎君」がいるとします。

それとは別に、ビットコインの取引を記録したり管理する人として「管さん」「理さん」「録さん」がいるとします。つまり今こういう状態です。


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実際にビットコインについて調べたことのある人なら、こういった方がわかりやすいかもしれません。

ここで言う管理者とは「マイニングをする人」を指します。


更にネットワークの全ての参加者はP2Pネットワークで情報を交換します。
ITについて何も知らなくてもわかる「P2Pとは何か」 - バナナでもわかる話



ビットコイン取引例

では、実際に取引を行った場合にネットワークではどういうやりとりが行われているか確認しましょう。


「太郎君」が「次郎君」に対して1ビットコインを送金するとします。
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すると、次のような取引1が発生しますね。
取引1:[太郎君から次郎君へ1ビットコインの送金が行われた]


この取引1という情報は、P2Pによって全ての管理者に送られます。
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ここで、取引である以上、この取引1は改竄されないよう保存しなければいけないわけです。



まず、各管理者は、ハッシュ関数過去の取引情報と、今受け取った取引1乱数を利用して、事前に決められた条件に合うようなハッシュ値を生成します。最初に条件に合うものを見つけた人のハッシュ値が、全員の確認作業の後に、記録用として採用されます。
【初心者向け】ビットコインシステムとハッシュ値 - バナナでもわかる話

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これによって出来た取引の保存情報を、ブロックと呼びます。



以上の経緯で、取引1は全ての管理者のなかで、同じ形式で保存されることとなります。


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ブロックチェーン

はい。この仕組みのどこにブロックチェーンの仕組みが機能しているのか説明していきますね。


まず、今回の例で言うとブロックとブロックチェーンは以下のような構造になっています。
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過去に作ったブロックがどんどん引き継がれて、鎖のような形になるため、この仕組みをブロックチェーンと呼ぶわけですね。
ちなみに図にあるナンスとは、条件を満たすよう管理者さん達が頑張って生成してたやつです。

このナンスを生成して、条件を満たすナッシュ値を探す作業を「マイニング」と呼ぶわけですね。




以上これが、ビットコイン取引とその背後にあるブロックチェーンの大雑把な仕組みです。

そんなに難しくないんじゃないかなと思います。



でも、よくブロックチェーンは不正改竄が出来ないとか、安全な仕組みだーなんて言われる理由がこの説明ではわかりませんね。
(勘の良いひとならわかるかもしれません。)



次回はよく言われるところのブロックチェーンの利点が、どういう理由から語られているのかといったところを説明しようと思います。そういえば三郎君活躍しませんでしたね。